トライアンフ・ストリートトリプル765RS 試乗レビュー

トライアンフ・ストリートトリプル765RS 試乗レビュー

トライアンフ・ストリートトリプル765RS、トライアンフのミドルスポーツネイキッドバイクの試乗レビューを書いていきます。

1. エンジン性能

トライアンフ・ストリートトリプル765RSのエンジンは、特に低回転域から中回転域にかけてのトルクの太さが際立っています。アイドリング状態からゆっくりとスロットルを開けると、即座に反応して力強い加速を実現します。このエンジン特性は、市街地での走行や、信号待ちからのスタート、そして追い越し時など、日常の多様なシーンでその真価を発揮します。

エンジンのこのような特性は、765ccの3気筒が生み出す滑らかなパワーバンドと、最適化された燃焼効率によるものです。特に、トルクカーブは低回転域での扱いやすさと、高回転域での爆発的なパワーのバランスが取れており、ライダーにとって予測しやすいレスポンスを提供します。これにより、ライダーはより自信を持ってバイクをコントロールでき、加速時の快感を存分に味わうことができるのです。

また、このバイクのエンジンは、ライドバイワイヤシステムによってスロットルの応答性が向上しており、ライダーの意図した通りの加速感を得ることが可能です。さらに、スリッパークラッチの採用により、ダウンシフト時のエンジンブレーキがスムーズになり、より安定したライディングをサポートします。

このように、トライアンフ・ストリートトリプル765RSのエンジンは、力強さと滑らかさ、そしてコントロールのしやすさを兼ね備えており、ライダーにとって非常に魅力的な特性を持っています。

2. シート高と足つき性

トライアンフ・ストリートトリプル765RSのシート高と足つき性について詳しく説明します。

1. シート高:

• シート高は比較的高めですが、その分スリムなシート幅が採用されています。このスリムなデザインは、足をしっかりと地面につけることをサポートします。
• 高いシート高は、視界が広く、前方や周囲の状況をよく把握できる利点があります。また、長距離走行時にも快適さを保ちやすいです。

1. 足つき性:

• サスペンションの沈み込みが多いため、停車時に足を地面につける際に安定感があります。特に小柄なライダーでも足つきが良好です。
• 足つきが良いことは、信号待ちや低速走行時に安心感をもたらし、バイクをコントロールしやすくします。

トライアンフ・ストリートトリプル765RSは、シート高と足つき性のバランスが取れており、幅広いライダーに適したバイクと言えるでしょう。

3. サスペンション

トライアンフ・ストリートトリプル765RSのサスペンションについて詳しく説明します。

• 硬めのサスペンション:
• トライアンフ・ストリートトリプル765RSは、やや硬めに設定されたサスペンションを備えています。この設定は、高速走行時やスポーティな走りを好むライダーに適しています。
• 硬めのサスペンションは、路面の凸凹をしっかりと吸収することで、安定感を提供します。これにより、高速道路やワインディングロードでの走行時にも、バイクがしっかりと路面を追従し、ライダーに自信を与えます。
• 低速での乗り心地:
• 一方で、この硬めのサスペンションは、低速での乗り心地にも配慮されています。路面の凸凹をしっかり吸収することで、街中や渋滞時などの低速走行でも、ライダーは快適な乗り心地を感じることができます。
• サスペンションの調整により、硬さと吸収性のバランスが取られており、長時間のライディングでも疲れにくいです。

トライアンフ・ストリートトリプル765RSのサスペンションは、スポーティな走りと日常の快適性を両立させており、幅広いライダーに満足感をもたらすでしょう。

4. ハンドルと操作性

トライアンフ・ストリートトリプル765RSのハンドルについて詳しく説明します。

• ハンドルの高さ:

トライアンフ・ストリートトリプル765RSのハンドルは、あまり低くなく、適度な高さを保っています。これにより、ライダーはリラックスした姿勢でバイクを操作できます。ネイキッドバイクとしては、ハンドルの高さが適切であることは重要です。低すぎると前傾姿勢が強くなり、疲れやすくなりますが、トライアンフ・ストリートトリプル765RSはそのバランスを取っています。

• ハンドルの幅:

ハンドルの幅も広すぎず、適度なサイズです。これにより、ライダーはリラックスした姿勢でハンドルを握ることができます。ワイドなハンドルは、バイクをコントロールしやすくするだけでなく、長時間のライディングでも手首や肩の負担を軽減します。

トライアンフ・ストリートトリプル765RSは、ハンドルの設計により、リラックスしたポジションで乗ることができ、快適なライディング体験を提供します。

5. 灯火類とメーター

トライアンフ・ストリートトリプル765RSの灯火類とメーターディスプレイについて、さらに詳しくご説明します。

フルLED灯火類:

バイクの前後に搭載されたフルLED灯火類は、明るくクリアな視界を提供します。これにより、夜間走行時の安全性が大幅に向上します。

LEDライトは、消費電力が少なく、長寿命であるため、メンテナンスの手間が省け、経済的です。

TFT液晶メーター:

メーターパネルは、高解像度のTFT液晶ディスプレイを採用しており、多彩な情報を鮮明に表示します。速度、回転数、燃料レベルなど、必要な情報が一目で確認できます。

ディスプレイはカラフルで、視認性に優れています。また、ライダーの好みに合わせて表示スタイルを変更することが可能です。

タコメーターの表示:

タコメーターは、独特なグラフィックデザインを採用しており、従来のアナログ表示とは異なる視覚的体験を提供します。初めてこのメーターを使用するライダーにとっては、表示が見にくいと感じる可能性があります。しかし、使用に慣れれば、デジタル表示の利点を十分に活用できるでしょう。

トライアンフ・ストリートトリプル765RSは、最新の技術を駆使した灯火類とメーターディスプレイを搭載しており、機能性とデザイン性を兼ね備えています。ただし、タコメーターの読み取りには慣れが必要ですが、一度慣れてしまえば、その情報量と視認性の高さを高く評価することでしょう。

試乗のまとめ

トライアンフ・ストリートトリプル765RSの試乗を通じて得られた印象をまとめます。

• パワフルなエンジン:
• 765ccの3気筒エンジンは、アイドリングからのトルクが太く、発進から加速までスムーズで力強い。市街地の走行からツーリングまで、幅広いシーンでその力を発揮します。
• 優れた足つき性:
• シート高は高めですが、スリムなシート幅とサスペンションの沈み込みにより、足つき性は良好。小柄なライダーでも安心して停車時の足を地面につけることができます。
• 快適なサスペンション:
• サスペンションは硬めに設定されているものの、路面の凸凹をしっかり吸収し、低速走行でも乗り心地が良い。スポーティな走りと日常の快適性を両立しています。
• リラックスしたハンドルポジション:
• ハンドルは低すぎず、幅も広すぎないため、リラックスした姿勢での運転が可能。長時間のライディングでも疲れにくい設計です。
• 明るいフルLED灯火類とTFT液晶メーター:
• 灯火類はフルLEDで明るく、夜間の視認性が高い。メーターはTFT液晶で情報が一目でわかるが、タコメーターの独特なグラフィック表示には慣れが必要。

総合的に、トライアンフ・ストリートトリプル765RSは、パワフルで扱いやすいエンジン、快適な足つき性とサスペンション、リラックスしたハンドルポジション、そして明るい灯火類と情報満載のメーターを備え、多くのライダーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。ただし、タコメーターの読み取りには慣れが必要ですが、一度慣れてしまえば、その情報量と視認性の高さを高く評価することでしょう。日常の通勤から週末のツーリングまで、幅広いシーンで活躍するバイクと言えます。